腎硬化症という病気の分類
動脈硬化性病変が原因で腎臓に、発症（機能障害が起こる）する病気です。動脈性腎硬化症と細動脈性腎硬
化症（腎細動脈硬化による良性腎硬化症と悪性高血圧に起因する悪性腎硬化症）に病気分類されます。腎動
脈から、腎内の中小動脈までの動脈硬化に起因するもので、加齢とともに腎不全という病気の原因疾患とし
ても近年、その頻度が増加しています。
腎硬化症という病気とは
腎動脈は腎臓の内部で細い血管になり、糸球体と呼ばれる毛細血管の束になります。その糸球体はボーマン
嚢という袋状になっ� �尿細管に囲まれています。この糸球体とボーマン嚢が一組で腎小体です。
腎小体は左右の腎臓におよそ１００万個づつあります。高血圧が続くと、腎臓のネフロンには尿を造ってい
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るこの糸球体という細動脈に動脈硬化が生じていることが多く、これが腎硬化症で腎臓の働きを阻害する
病気です。（粥腫が原因の粥状硬化もあります。）
＊ネフロン：ネフロンは腎小体とそれに続く尿細管からなる。腎臓を巡る血液は毛細血管のかたまりである
糸球体でろ過される。ろ過液（原尿）は尿細管〜集合管を流れる間に、物質の分泌や水分
の再吸収を受け、腎乳頭から尿として排泄される。
腎硬化症という病気の発症の原因と症状
原因がはっきりしない高血圧を本態性高血圧と言いますが、 症状もないので放置されている事が多い病気
です。このような病気（高血圧）を長年放置していますと、末端の細い血管の動脈硬化が進行していること
エリテマトーデスに似て、他の疾患があります
が少なくありません。腎臓の細動脈がこれらの原因で、厄介な病気、細動脈硬化をおこします。
ですから慢性的に進行する良性の腎硬化症は本態性高血圧のある中高年の方に多いのですが、病気の症状
もあまりありません。しかし高血圧の影響下で他の血管も同様な状況下にあるため、脳の細動脈や心臓の
冠動脈にも、動脈硬化が進行していることがあります。
従って他の病気、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、狭心症などの疾患に充分注意する必要があります。
高度の高血圧を示す悪性型の腎硬化症という病気では比較的若い人が罹りますが、病気の症状は� ��く、突然
の激しい頭痛、動悸、息切れ、視力障害などに襲われます。
急速に腎機能が低下し、尿毒症や心不全を起こし放置して死亡することもある怖い病気です。腎小細動脈に
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血管壊死と増殖性の動脈内膜炎が見られ糸球体の崩壊も顕著に確認されます。
一部の腎機能検査の意味
腎臓の糸球体で水分と共に濾過された血液中の代謝産物は原尿となりますが、その際尿細管で原尿中の電解
質（水分、ナトリウム、カリウムなど）とブドウ糖、アミノ酸などの栄養素の再吸収が行われます。
その後尿の排泄で体内水分調節、電解質濃度を一定に保つ、不要な有害物質（尿素、クレアチニンなど）を
体外に排泄、血圧を維持するホルモンや造血調整因子を血液中に分泌しています。腎臓が障害されますと
これらの大切な機能が発揮できず、弊害も出てきます。腎機能検査はこれらの障害の原因を早期に把握する
ために行われます。
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